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2005年3月19日(土)・20日
第6回JATOアスレティックトレーニングシンポジウム開催

「アスリートの心:Mind of Athletes」報告リポート
スポーツポート川越 戸田 真司ATC

ATCとなり2年が経ち、今回、初めてJATOシンポジウムに参加しました。私自身いろいろなセミナーに参加しようと心がけてはいるのですが中々時間もとれず、今回JATOシンポジウムに参加し、情報の共有、知識の再確認、そして新しい出会いを得る事ができた有意義な2日間となりました。

今回のテーマはアスリートの心ということで、4人の先生方のそれぞれの立場から見たアスリートの精神面に関する話を聞くことができました。

初日は、ヨーク大学のフランシス・フリント博士による講義でした。『シーズン前の心身の準備』、『受傷選手の心理学』というテーマでアスリートがうける心理的プレッシャー、受傷後の心理的変化、そして、変化への対処を分かりやすく説明してくださいました。講義の後半に行われた、グループワークは日本の講義ではなかなか無い形で、他の参加者の意見がきける大変貴重な時間になりました。

2日目は初日と違い、3人の先生方がそれぞれの分野の講義をおこないました。この日の最初の講義は『アスリートの健康行動変容を促すために』というテーマで早稲田大学の竹中晃二教授による講義でした。アスリートの心理状況を見極め、動機づけのために我々がどのようにアプローチしていけば最も良い効果がでるかという事でした。私自身、アスリートへの動機づけは普段なんとなくやっていましたが、このように体系づけて行う事により今まで以上に効果的なアプローチ方法があるという事に気づかされ、これからのアスリートへ対するアプローチ方法を考えさせられる講義内容でした。

次の講義は早稲田大学の内田直教授による『うつ病とオーバートレーニング症候群』でした。精神医学的な観点から見たオーバートレーニング症候群という事で、うつ病との関連性、非関連性の中からオーバートレーニング症候群の特徴を探っていくという内容でした。私自身はオーバートレーニング症候群のアスリートに出会った経験はないのですが、今後、少し違った角度から見ることによってもっと幅の広いケアができるという事を頭に入れておかなければと感じました。

最後の講義は東海大学高妻容一助教授よる、『トレーナーに役立つメンタルトレーニング』の実技指導でした。実際に高妻先生が行なっているメンタルトレーニングをビデオで見た後に参加者全員で行ってみるという、参加型の講義でした。動作自体は簡単なもので小学生でもできてしまうものですが、音楽に乗せて行うことによって子供から大人まで誰もが楽しい気分になれるものです。指導者側の創意工夫でアスリートの心理は全く違ったものになるという事は頭では分かっていてもいざ実践となると難しいものがありますが、その中で今回の実技指導は、今後、アスリートもしくはチームを指導していく中で練習内容を濃くするためのひとつの指針となるものでした。

今回、4人の先生方に講義して頂いた中で共通していたのはアスリートとのコミュニケーションが重要であり、アスレティックトレーナーはチームの中で誰よりもアスリートに近い場所に居り、精神的なサポートを必要とするアスリートには欠かせない存在であるということでした。アスリート1人1人の身体だけではなく心にも気を配るのは大変なことですが、先生方の講義を聴き、これからは、今まで以上にコミュニケーションをとり、何気ない会話や動作のなかにも注意してアスリートの心のケアをもっとしていけるようにできたらと感じさせられました。このような内容で2日間、4人の先生方によって行われた講義でしたが、時間を感じさせないような内容の濃い講義で、終わった後も、もっと講義が続いてくれたらと思わせる有意義な時間を過ごすことができました。

また、初日の講義後に行われた懇親会において、ATCの諸先輩方、違うバックグラウンドを持った方々、学生のみなさんとの会話の中でもいろいろな収穫を得られ、今後のトレーナー活動に影響を与えるものばかりでした。来年以降、JATOのネットワークが今以上に広がり、より多くの分野からのシンポジウム参加者が増える事を願っています。

最後になりますが、今回のシンポジウムの開催にあたり御尽力くださりました、JATO鹿倉会長をはじめ理事会のみなさま、またボランティアを努めて頂いた会員のみなさまにこの場をお借りして厚く御礼を申し上げます。

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